ミシュランキー選出、ルレエシャトー加盟の宿。アートと山庭に包まれた、加賀温泉の憧れ宿。
2025年5月、約10年ぶりに金沢へ観光に訪れました。
今回の宿は金沢から少し離れた加賀温泉にある「べにや無何有」。
この宿に泊まる事がもはや今回の旅行のメインイベントでもありました。
べにや無何有とは
シンプルだけどモダンな建物。
そこはまるで緑に包まれた山庭とまるで一体になったかのよう。
客室は全て露天風呂がついており、館内には３つのライブラリーやアートを楽しめる。
地元の食材を使用した丁寧な料理と、心温まるスタッフのおもてなし。
ミシュランキー選出、ルレ・エ・シャトー加盟という期待できる宿。
宿泊先を選ぶとき、“感性”で惹かれる場所を探す方へおすすめしたい宿でした。
チェックイン
加賀温泉駅に降り立ち、宿のシャトルバスに乗ってべにや無何有へ。
到着後、宿のラウンジへ通されます。
ラウンジでは山庭の初夏の青々とした木漏れ日が差し込み、「柔らかい」という印象を持ちました。
その場で絞られたリンゴジュースをウェルカムドリンクとしていただきます。
あまりにも瑞々しくてびっくり。
チェックイン後、お部屋へ向かいますが館内のデザインがモダンを通り越してもはやアート！
この感じ、とても好きです。
部屋は…
今回のお部屋は純和室の「木賊」
各部屋には色の名前が付けられていて、プレートは実際にその色なんだそう。
部屋からは山庭を眺める事ができます。
ガラスのテーブルに反射した緑がとても綺麗。
ゆったりとした室内。
バルコニーには露天風呂がついています。
宿オリジナルのアイテム。
お部屋に備え付けのお茶セットが嬉しい。
部屋でまったりゴロゴロしたい欲を抑えて、日が沈む前に山庭散策へ向かいます。
山庭散策してみると
山庭は実際に降りて散策できます。
初夏の青々とした木々は、風が吹くたびシャラシャラと音を立てます。
地面に生えた苔はとても瑞々しい。
お部屋にはその季節に山庭で見つける事ができる野花の説明が置いてありました。
都内で生活していると、この静かな木々の音あまり聞かない気がします。
山庭を歩いて初夏の訪れを感じました。
３つのライブラリー
宿の中には３つのライブラリーがありました。
色んなジャンルの本があるメインライブラリー。
山庭を眺めながら植物の本を扱っているフォレストライブラリー。
ゼロ・無・空などをテーマの本を扱うライブラリーゼロ。
ここには巨大なアートスペースがありました。
部屋やライブラリーで読書を楽しむ事ができます。
普段見かけないデザイン系の洋書も多く取り扱っていてめくるだけで楽しい。
私のお気に入りはフォレストライブラリー。
山庭を眺めながらライブラリー備え付けのバースペースでハーブティーをいただきながら読書をする時間は気持ちの良い時間でした。
また部屋の露天風呂で足湯しながら読書するのも気持ち良すぎた。
この時読んでいたのはさくらももこの「もものかんづめ」。
久しぶりに読むと面白すぎて一気読みしちゃいました。
アート×宿がもたらすもの
館内にはアート作品があります。
ライブラリーゼロに鎮座するアートスペース。
延々と0になるまでカウントし続ける、巨大なアート作品「ゼロの転位」。
このアートスペースを抜けた奥にライブラリーゼロがあるのですが、とても不思議な感覚。
スパの前にはかつて21世紀美術館に展示されていた原研哉氏の作品が。
水滴が延々と循環し続けるアート。
館内のQRコードを読み込むと宿を使ったアート映像を視聴できるものも。
館内のインテリアはどこを切り取ってもアート作品のよう。
まるで美術館に泊まっているような感覚。
写真はありませんが、二つの大浴場どちらも全く雰囲気が異なり、そのデザインからここもまるで美術館のよう。
神聖でどこか凛とした雰囲気も感じました。
べにや無何有の食事
食事はダイニング「懐石 方林」でいただきます。
地元の食材を使った丁寧な料理。
素朴だけど、沁みる味。
給仕担当のスタッフさんのお話も楽しい。
朝食も同じ懐石 方林にて。
和食洋食選べますが、今回は和食をチョイスしました。
最初に提供された、フレッシュジュースと牛乳が美味しすぎて、もうバケツいっぱい飲みたかった！
朝食も全て丁寧な味！
朝からお腹が幸せです。
ご飯のお供が豊富すぎて、土鍋ご飯を一生分食べた気分。
過ごす・感じる宿
べにや無何有は「泊まる」だけじゃなく、「過ごす・感じる」宿。
アートと自然が響き合う“静かな感動”。
忘れられない宿体験、また必ず訪れたいと心から思える場所でした。
一泊じゃ足りないくらい。
次は違う季節にも伺いたいな。
絶対にまた泊まりたい、私にとって大切な宿ができました。
■べにや無何有
〒922-0242 石川県加賀市山代温泉55-1-3
加賀温泉駅より車で30分
